一度履くと、冬に他のブーツは履くことができなくなる保温性は、病み付き状態。
もともとムートンとは羊の皮を、アザラシの皮に似せて加工をしたものでした。
そのため、羊の一枚皮以外は、厳密にはムートンブーツではありません。
一枚皮とは、羊毛が、皮に生えたままの状態で使用するもの。いまだ人工的に、そのボリュームの羊毛を立たせた状態にして、接着することは不可能なため、機能的にも品質的にも差が出るものです。

そんなムートンブーツ爆発的ヒットのきっかけはやはり、UGGオーストラリア。

現在、冬のNYでは、女性の3人に1人は、履いているといっても過言ではないUGGオーストラリアのブーツは、もともとは、他のUGGブーツと同じ、非常にマイナーなブランドでした。
このUGGオーストラリアを世界的なシューズメーカーであるDeckers社が販売するようになり、瞬く間に全米で最もホットなムートンブーツとして有名になりました。
さらに、ハリウッドやNYの女優、セレブリティーがUGGのムートンブーツを履いていることが、全世界的なブランドとしての地位を確立します。

UGGとは本来「ムートンブーツの総称」であり、オーストラリアでは、ジャンボＵＧＧなどの正規UGGメーカーは大小約80社ほどあると言われています。
それらオーストラリア製も品質もよく素晴らしいムートンブーツですが、ファッションは機能面だけでは語れないもの。
履いているときの高揚感や、楽しさなど、Ｎｏ．１ブランドでなければ得られない大切な要素がたくさんあります。
そのため、Ｎｏ．１ムートンブーツブランドというステータスは、少なくとも数年先もＵＧＧオーストラリアであることは間違いないでしょう。